もう少し経てば染井吉野にちょっと遅れて、糸桜(枝垂桜)が咲くはずだ。
という認識でいるのだが、こればかりはその場所々々の日当たりなどで大いに違ってく
るらしいので断定は出来ない。現に先日、染井吉野が咲き始めたばかりの、お寺の境内
で枝垂れ桜がわがもの顔で咲いているのを見たばかりだ。
桜も種類ごとに決められた通り、きちんきちんと順序を追って咲いてくれなければ困る。
なにしろ順序が乱れたら、それでもうパニックに陥るタチなのだ。まったく応用が利かな
い、こころにちっとも柔軟性がない、順序が乱れたままずんずん進んだ日にゃ発狂する。
「糸桜」とも「枝垂桜」とも言うらしいが、これは桜の品種ではなく、どうやら性質であるら
しい。枝が細く枝垂れる、枝が固まる前に先から先から枝が伸びる、そういうタチなので
枝垂れてしまう。ホントかいな、とも思うがそのように教えられた。
「どたん場検索」すると、「主にエドヒガン桜の変異種で、枝が細長く、柳のように垂れさ
がる桜の総称・・・」と書いてある。エドヒガンと言えば、かの染井吉野のお母さんだと言わ
れている。息子は枝を垂れずしっかりしているが、ほの赤い色が遺伝したようである。
野川の野川公園のあたりへ行くと、岸辺にこの桜が並んで咲き競い、なんだか夢の国
か、あるいは浄土の国に紛れ込んだような気持ちになる。あまつさえ、連翹の黄色や諸葛
菜の紫などが混じり込めば、どうもこの世の光景ではないような、そんな気分だ。
近ごろ思いなしか赤い桜をあちこちで見かける。桜と言えば染井吉野一辺倒の白い花
だったが、近ごろ植えられるのは鮮やかな赤が多いように感じる。いろんな種類があるこ
とは豊かで好ましい。出来れば新しい桜の名を覚えたいので、必ず名を書いてほしい。
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