11月はまだ秋だろうかもう冬だろうか。
気象庁は”晩秋である”と言っているようだが、歳時記は”もう冬だよ”と言っている。ど
っちかにキッパリ決めてもらわないと困惑するが、しかしよくよく考えてみれば、暦と季節
がぴったり一致する、なんてことはまずないのだし、九州と北海道では、季節の実感も大
いに違うだろう。だからそんなことはちっとも気にすることではない、かもしれない。
しかし11月ともなれば、ちょっと先の方の寒さがやはり気にかかる。今夏のように死ぬほ
ど暑いのはむろん嫌だが、これから冬になってやっぱり死ぬほど寒い、というのも御免こ
うむりたい。まあ寒さもほどほどにしてもらって、小春日和の冬だとよろしい。
冬が近づいたので家の周りの隙間の、駄木の枝を切っぱらうことにした。駄木である上
に、いいからかんの剪定を重ねているので、見るも無残なものばかりだが、それでも一応
散髪しないと、あっちに延びこっちに曲がって、まるで勝手気ままな蓬髪になってしまう。
先ずは北西の角のミョウガ、枯れかかった茎をエイヤっと引き抜く。半分枯れているから
簡単に抜けてしまう。いつだれが植えたんだか、だれも知らないが、夏の間芽を摘み取っ
て薬味にすると、独特の香りが芬々と薫って、そうめんや蕎麦がうんとうまくなる。
それからツツジのツンツン伸びたところを刈り揃える。あんまり深く切ってしまうと、来春
ちっとも花が咲かなくなっても困るから、慎重を期す。それから山茶花である。これはもう
花芽が出ているのだが、徒長枝がピンピン立っていて見苦しいからカットする。が、勢い
余って花芽が着いた枝をごっそりと切っぱらッてしまった。困ったもんだ。
今年は永く咲き続けたサルスベリも丸坊主にする。枝が細いから楽ちんのようだが、細
かい枝が多くて、やがて草臥れてきた。もう止めたくなったが、いくら何でも、やりかけの
ほっぽろかしではいかん、と思いゆるゆると休んでから、やむなく再開。
次は南東へ廻って、蝋梅と金木犀。蝋梅も花芽ができかかっているが、これはもう、もう
伸びなくていい、と言ってるのにワッセワッセと伸び放題だから、躊躇なくバッサバッサぶ
った伐る。これですっかりエネルギーを使い切ってしまったらしく、もうよれよれ。
それで休んで最後、金木犀にとりかかる。枝には黄金色の小さな花がまだいっぱい着い
ていたが、もうなんの香も放たない。だからこれも遠慮も配慮も一切なしでゴンゴン伐っ
た。そしたら見にくいトラ刈りになって、あまつさえ形が大歪みに歪んでしまった。ああ!
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