ツユクサは鮮やかな青い色が人の目を引く。
そしてよくよく見てみれば、なにやら複雑な花の造り、ちょっと感心してしまう。まずは青
い色の花びらみたいなのが二枚ある。普通花びらは5枚とか6枚とかのものだが、これに
はたった二枚しかない。変てこりんだなあと思う。
さらに目を凝らせば、その花びらの下が奇妙に複雑なことになっている。黄色い短い蕊
のようなものが複数あり、その下に雌しべみたいなのがびょ~んと長く伸びている。これら
の変わった構造は素人にはよく分からないけれど、やっぱり変てこりんである。
散歩道でこの花を見かけると、ついつい目が惹きつけられてしまう。やはり青色の鮮や
かさが、緑の草陰の中で目立つ。土手道の端っこなどに生えている。この散歩道を、ほぼ
決まった時間に決まったように歩いている。だから退屈かと言えばそうでもない。
散歩道にはいろんな人がいて、走ったり歩いたり、自転車で通り抜けたり、さまざまだ
が、そのいろんな人を観察するのもまた楽しい。走っている人とすれ違う時は、敬意を表
して道を譲る。歩いている人には譲らない。こっちは右側を歩いているから大威張りだ。
腰が曲がったお婆さんが、道っぱたの草を手折ってビニール袋に入れて歩いている。若
い女性が軽やかに、ほいさっさと追い越してい行くのを見ると、心底羨ましい。小さいおば
さんが、道にはみ出た葛のツルを、ひょいひょいと根元の方へ戻してゆくのを見た。
なんで散歩などしているかと言えば、近ごろとみに筋肉が落ちてきて、余にもみすぼらし
く、かつまたちょっと歩いただけで足がくたびれるようになった、これではいかん、と何とか
筋肉を付けたくて、それでまあ、試みに歩いてみようと思ったのだ。付くかな、筋肉!
寄る歳にせめても抗ってみる。