ヒマワリは剛毅だ。
第一に花がデカイ、背が高い、茎が丸太のように太い、花の中の巨人。それだけ
でもなにやらタジタジとなるが、その上に、暑さどっかりの日盛りでも、とんと平
気な顔をしている。どこ吹く風で首を振って平然とお天道様に顔を向けている。
人が暑さに焼かれてヒーヒー顎を出している真夏の昼日中、彼らは一向に知らん
顔をしている。なんだこいつら、神経あんのか⁈、と思うけれど、暑さぐらいで
は、ぎゃあぎゃあ騒ぎ立てない。彼らにはとてもかなわない。
ヒマワリといえばゴッホ、ゴッホといえばヒマワリ。天に向かって燃え上がって
いるようなヒマワリを描いた。まるで何かに取りつかれたように、夢中でヒマワリ
をひたすら描いたように思える。ゴッホはヒマワリに何を見たのだろうか。
歳時記をめくっていたら、「向日葵がすきで狂ひて死にし画家」(虚子)という句
があった。さすが! だと思う。ぴたりとゴッホを言得て、そして何ごとかを考え
させる。俳句はこうでなくちゃあ。と思えどされど、まったく及びもせず。
ヒマワリというのは、西洋でも中国辺りでもわざわざ栽培されているようだ。た
ぶん種から油を搾って、それを料理に使うためだろう。日本でいえば、菜種油のよ
うなものだろうか。どんな味がするのだろう。
油ひとつとっても、西洋と日本はおおきに違うようだ。西洋では、鯨油、ヒマワ
リ、オリーブなどが思い浮かぶ。対して日本では、菜の花、椿、胡麻などだろう
か。身びいきだが、なにやら日本では油の原料でさえ優しげである。
夏休みといえばヒマワリだった。