近ごろの空は抜けるように青い。
その青空の中で寒紅梅が咲いて、空気が澄んでいるせいか、凛とした美しさがある。こ
れからますます寒さが厳しくなるから油断はできないけれど、梅が咲いている光景だけ見
れば、なにやら春が迷い込んできた、と思い込んでしまいそうである。
しかしこの種類の梅はなにを考えているんだろうか? さぁ冬だ! となったらすぐに咲き
始めるらしい。他の花が全くない時期だから、賞讃は独り占めだが、別の種類は2月、3
月、4月まで、次々と咲いてくれるのに、この寒梅だけがひとり浮き上がっている。
雪が積もった真っ白な平原に、一本の寒紅梅が凛として咲いている、そんな風景を想像
してみる。そこへひょう~と北風が吹いてきてもいいが、やはり寒さは尋常でない方が好
ましい。その寒紅梅は、寒さに立ち向かっている美しき人であるように思っても構わない。
まあ、想像力が極めて貧困ゆえ、こんな貧弱なものしか浮かばないが、ならば、かの清
少納言はなんと言っているか、得意の「どたん場検索」を作動させてみた。・・・「木の花
は、濃きも薄きも紅梅」・・・ん! たったこれだけ、あんなに饒舌な人がこれっぽっち!
寒さの中に凛と咲く寒紅梅は、だれでも美しいと思うだろうけれど、「どたん場検索」を
作動させると日本酒ばかりが出てくる。越乃寒梅はチョウ有名だが、寒紅梅という銘柄の
蔵元もあるようだ。自分もどっちかといえばお酒の方に興味が向かいがちだが・・・
それにしても、花の方の寒梅ないし寒紅梅はあまり人気がないのだろうか。枕草子だっ
てちょびっとしか触れていないし、人気うすだなあ。でもまあ、この花が一年の花の咲きだ
しっぺなんだから、それなりの処遇を考えねばならないだろうと、考える。
寒梅、花はこれからだ!