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2025/10/17

離村するひと見送るや秋の風

 



  

 限界集落なるものはどんどん増えているのだろうか。


 実態をよく知らないが、たぶん増えているのではないかと思う。これに関しては30年ほ

ど前の、「花のあとさき」というNHKドキュメンタリーが深く印象に残っている。秩父の山

間地にすむ老夫婦が、もう畑も出来なくなって、そこへ花の木を植えてゆく話だった。


 が、その集落はなにしろ不便、住民が一人去り二人去って、遂には誰もいなくなってしま

うという、まるで限界集落が崩れてゆくその過程を見せてくれた。それで、限界集落とい

う、単なる言葉だけではなく、その現実を目の当たりに見たような気がした。



 しかし、と余所から、それもテレビを通して見ていた、アホンダラはこう思った。医者もね

え、スーパーもねえ、そんな不便な土地に頑固に住み続けなくてもいいじゃないか、さっさ

と街場に降りていって、そこで安楽にゆっくり暮らせばいいんでないかい、と。


 今思えば、しかしこれはやっぱりよそ者の勝手な考えであったと思う。そこにあくまでも

住み続けたいという、そういう、人の心情を一個だに考慮せざる、アホな考えであった。長

年暮らし、苦労を重ねてきたその土地がどれほど大切なものか、汲みとれなかった。



 ところで、日本はどんどこ人口が減っているらしい。これはもう、ちょっとやさっとではど

うにも止めようがないらしい。そいうすると限界集落なるものもどんどこ増えていくのだろ

うと思う。これもやっぱり、ちょっとやさっとではどうにもならないに違いない。


 で、翻って、人口が減る、それのどこがイカンというのだろうか。アホンダラはそこがよく

呑み込めない。人口が減れば、今まで死ぬほどだった住宅難も解消、大学だってゆるゆる

入学、通勤地獄解消、ひとり当たりの土地が広くなって、ゆったりできて、いいことづくめ。


 山間部が限界集落となって、そして消えてゆく、そこに長年住んできた人たちの思いは

それとして理解しようと思うけれど、人口減少に伴う致し方ない状況であれば、それはそ

れで仕方がないと思う。また、人口減少そのものだって、悪いことばかりではなさそうな。


 行く川の流れは、万物流転!




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