2026/01/15

氷点下蝋梅の黄の温かさ

 



 思い切り寒い季節に蝋梅の花が咲いている。


 我が家の隙間の蝋梅は、ひねくれ育ったためか貧弱でみすぼらしいが、公園などの団

体を形成している場所のそれは、威風堂々、大軍団を形成して、寒中の寒空に負けずに、

黄色の花を目いっぱいに着けて、辺りを圧倒している。その花の色が温かい。


 花に蜜蝋のような光沢があり、花の名前がその色にちなんでいるとすれば、大変に分か

りやすくて、めんどくさいことが嫌いだから、単純でいいなあと思う。これが初夏になると

一丁前に実をつける、ひょっと覗いてみると、梅の実とは似ても似つかない実である。



 「蝋梅」と「梅」名がついているが、梅とは縁もゆかりもない種類らしい。なのに日本では

平気でこういう名をつけるから、単純頭の持ち主にとっては、こんぐらかって始末に負え

ない。「梅」などとわざわざつけないで、「蝋花」で十分じゃないかと思うのだがなあ。


 しかしこの花は生意気なことに(?)、大変いい香りがする。旨く言い表せないけれど、幽

かだけれど鼻の奥の方がすう~っとするような、そんな香がする。これが大軍団となった

っ日にゃ、辺り一面爽やかな香りに包まれることだろうと思う。



 蝋梅にしろ、また寒紅梅にしろ、キッカリと寒い季節に他の花に先がけて咲くのだから、

やはり見る方もなにやら嬉しいような、ほっとするような気分になる。気温の方は、これっ

きり低いけど、もう少し我慢すればもう直に温かい春になる、もう少しだ、という気になる。


 今は寒中でサムイ寒いばかりが気になるが、よく考えてみればあと半月余りで立春、も

ちろん立春だから、さあ、春だ! とはならないだろうけれど、寒のサムさは確実に遠のい

て行く。せっかくの冬なのだから、厳しい寒さも少しばかりは楽しみたい・・・カナ?


 冬は冬を楽しめればいいのだが・・・




2026/01/14

群青を背に寒梅の冴え冴えと

 



 近ごろの空は抜けるように青い。


 その青空の中で寒紅梅が咲いて、空気が澄んでいるせいか、凛とした美しさがある。こ

れからますます寒さが厳しくなるから油断はできないけれど、梅が咲いている光景だけ見

れば、なにやら春が迷い込んできた、と思い込んでしまいそうである。


 しかしこの種類の梅はなにを考えているんだろうか? さぁ冬だ! となったらすぐに咲き

始めるらしい。他の花が全くない時期だから、賞讃は独り占めだが、別の種類は2月、3

月、4月まで、次々と咲いてくれるのに、この寒梅だけがひとり浮き上がっている。



 雪が積もった真っ白な平原に、一本の寒紅梅が凛として咲いている、そんな風景を想像

してみる。そこへひょう~と北風が吹いてきてもいいが、やはり寒さは尋常でない方が好

ましい。その寒紅梅は、寒さに立ち向かっている美しき人であるように思っても構わない。


 まあ、想像力が極めて貧困ゆえ、こんな貧弱なものしか浮かばないが、ならば、かの清

少納言はなんと言っているか、得意の「どたん場検索」を作動させてみた。・・・「木の花

は、濃きも薄きも紅梅・・・ん! たったこれだけ、あんなに饒舌な人がこれっぽっち!



 寒さの中に凛と咲く寒紅梅は、だれでも美しいと思うだろうけれど、「どたん場検索」を

作動させると日本酒ばかりが出てくる。越乃寒梅はチョウ有名だが、寒紅梅という銘柄の

蔵元もあるようだ。自分もどっちかといえばお酒の方に興味が向かいがちだが・・・


 それにしても、花の方の寒梅ないし寒紅梅はあまり人気がないのだろうか。枕草子だっ

てちょびっとしか触れていないし、人気うすだなあ。でもまあ、この花が一年の花の咲きだ

しっぺなんだから、それなりの処遇を考えねばならないだろうと、考える。


 寒梅、花はこれからだ!




2026/01/13

白馬嶺の渓に飛び込むスキーかな

 



 今日はスキーどころではない大荒れの天気かもしれない。

 

 けれどスキーといえば白馬の八方尾根を思い出す。蔵王やら志賀高原やら苗場やらそ

してニセコやら、随分いろんな地方のスキー場に行き、辿り着いたのが八方尾根。なにし

ろコースが恐ろしくい長いし、眺めは好いし、雪質も申し分ない。たちまち虜になった。


 以来シーズンになると八方尾根を思い出して、のこのこ出かける按配となった。今では

考えられないかもしれないが、そのころはまだ民宿がいっぱいあって、といってもまるっき

りの農家ではなく、民宿という名の簡易的、安上がりの宿があって、これがよかった。



 最初のころには、上越の石打あたりの民宿にも止まったことがある。これはもう完璧な農

家で朝になると囲炉裏の周りに宿泊者が集まって、煙にいぶされながら宿の家の人と一

緒に、同じ朝飯を食っていた。今では考えられないことであるが、昔の民宿はそうだった。


 これはこれである種懐かしく思い出されるが、なにしろ囲炉裏は煙たいし、宿の主人な

どは慣れない客応対で、お愛想を作るのがとても大変そうだった。それから折からのスキ

ーブームに乗って民宿は新築されて、運営がおかみさんの手に移って安定してきた。



 このころの民宿は家はきれいだし、部屋も明るく清潔で、食事も驚くほど改善され、ま

あ、宿屋に泊まるのと遜色がなかった。スキーを終えて部屋の炬燵に入りながら、氷の着

いた野沢菜を皿に盛ってもらって、呑んだ燗酒が死ぬほど旨いと思ったりした。


 現在のスキー場がどんな按配なのかよく知らないが、宿泊はホテルに変わってしまっ

て、民宿のように地元の人との交流はもうないのだろう。しかしながらスキー場そのもの

はおいそれと変わらないだろうから、八方尾根の雄大な眺めはそのままだろう。


 スキーは恐ろしく寒いが、とても楽しいものだ。

 



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