2026/01/02

大空に街の音消え二日かな

 



 寝床から見る空が、群青に染まって深い色をしている。


 耳を澄ましてみると、ふだんは重層低音のように唸っている街音が消えて、しんとしてい

る。さすがに正月二日ともなると、初詣に出かける人のささやき声も聞こえなくなった。世

の中が一斉に活動を停止したように、閑として静まり返って、小鳥さえ鳴かない。


 起き出して階下に行き、コーヒーメーカーに粉と水をセットする。湯が沸き始め、安コー

ヒーだけれど、微かな香りが漂ってくる。ガスストーブを点けて、雨戸を開ける。きらきらと

飛び跳ねるような朝の陽ざしが眩しい。部屋の温度が14℃になって、暖かい。 

 


 「さて…と」、コーヒーを啜りながら考える。今日はなにをしようか、しなければならないこ

とは、とりあえず…なにもない。だから好き勝手なことをすればそれでいいのだが、はて…

それはなんだろう。毎日好き勝手なことをしているはずだが、なんだったか記憶にない。


 とりあえずトーストをかじって朝飯を済ませ、また二階に戻ってとりあえずパソコンを開

く。が、何をするという計画もないから、なんとなくネットをさ迷い歩く。世の中に大事件は

起きていないらしく、昨日と一昨日と同じようなものがパソコンに映し出されている。



 その中で、3人の年子の園児を持つ、働くお母さんのブログを読んだ。早朝から家事を

こなしつつ3人の面倒を見、大急ぎで勤めに行くといういそがしい日常を送っているらし

い。この人はときおり3時ごろ起きて(まだ夜中だ! )自分だけの時間を作るという。


 一人起き出したら、風呂掃除を兼ねて朝シャンをする。気分がシャキッとすると言う。そ

れから自分のノートを書き込む。内容は、やろうとしてできなかったこと、とその原因を書

き込むのだそうだ。その上で何をどうしようかとまた改めて計画を立てる。


 それから自分のための柔軟体操をして、体をほぐし、洗濯ものを洗濯機に入れている

と、そろそろ子どもたち3人が起き出してくる。そうなると着替えさせ、顔を洗わせるために

3人を追いまくり、その合間を縫って朝ご飯の準備、いやはや忙しい忙しい!


 この若いお母さんは、きちんと計画された素晴らしい人生を送るのだろう思った。




2026/01/01

日の出空変わりもせずに去年今年

 

                                 (AIさん作成)


 新年だけれど特段代わり映えしない。


 今日は寝坊してお天道様も見ていない。今年もまた。こんな風に取りとめもなくだらだら

と過ぎてゆくのだろうと思う。またそれでいいので、無暗やたらにいろんなことが発生して

も、かえって処理できない。その意味ではダラダラのんべんだらりがいいに決まっている。


 年々歳々、やれ暮れの大掃除だ、次にお正月の準備だ、などというのが、ものすごく億

劫になってきた。別に大したことはしないのだけれど、ふだんと違う、ということがすでにし

て煩わしい。どうしてそうなったのか、別に構えたわけじゃなく、自然体でそうなった。



 今ではこういうモノグサ太郎にもってこいの品々が準備されている。松飾なんか、印刷

された薄い紙っぺらを、ひょいっと玄関にぶら下げれば済むし、餅などというものはモチロ

ン搗かなくなって久しい。なんならおせちなどもボタンをぽちっとすれば届けてくれる。


 世の人々がなるたけモノグサ太郎になるように、なるようにと、商売をする人は計らって

くれている。こちらとしても、やはりその期待には応えねばならない。そして、松飾りだろう

とおせち料理だろうと、なに構わずに「ま、いいとするか」と言って、そうする。



 こうして、暮れ正月を過ごしてみると、昔に比べて随分のっぺらぼうになった。ごろごろ

寝てばかりいてなんにもしなくなったと感じる。そこへもってきて高齢者だから、何にもし

たくない。両方が相まって、相極まり、初詣もサクッと省略するまでに至った。


 新たな年の出発にあたって、こんなにグニャグニャでいいのだろうか⁉ たぶんよくない

と思う。いい加減な生き方に天罰が下るであろう。それが怖いので、胸の内で、聞こえな

いほどの小声で言っておこう、今年はなるたけ歩きます、と。




2025/12/31

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