隣の男の子もまたたく間に成長し、豆撒く声が漏れてくる。
昔はそれぞれの家々で「フクワウチー、オニワソトー」と大声で叫んで、家のうち、そとナ
ニ構わずに豆をまき散らした。たいがいの家庭では主に男の子が豆まきをさせられたよう
である。これが嫌だった。虚空に向かって大声を出すのがナゼカ恥ずかしかったのだ。
今はもう豆まきなど家庭ではしなくなったらしい。大豆などまき散らして、あとの掃除が
大変だし、あんなもの食ってみたってうまくもなんともない。それに代わるものかどうか知
らないけれど、ぶっとい海苔巻きをあぐあぐ喰うという風習が盛んなようである。
どっちにしろ昔からの風習が残って、年中行事として行われてきたものらしい。豆まきな
どに至っては、平安時代の宮中行事が漏れ出して、延々庶民のあいだに受け継がれて来
たものだという。年中行事や風俗習慣というものは、恐ろしく長く続くものだなあ。
何事も浮き沈みの多い今の世でも、有名どころの神社仏閣では、今でも盛大にタレント
など集めて豆をまくし、恵方巻を食わなければ節分じゃない、みたいにテレビが言うし、そ
うそう簡単には、こういう習俗は消えてしまわないらしい。凄いことだナア!
それはそれとして、我が家ではもう年中行事を何もしなくなった。どうも齢をとるとなに
もかも面倒くせえ! となるようで、年々歳々行事が減ってしまい、今ではもう正月に飲
んだくれるぐらいが精一杯になってしまった。やんぬることかな、である。
子供が小さい時分は、我が親にしてもらった懐かしの年中行事は、なるべくしてやろう、
などと思っていた。五月飾りを出したり、菖蒲湯を沸かしたり、月見団子は作らなかったけ
れど、柚子の湯をたてたり、小豆粥を食ったりした。それもあんがい真剣に。
でもこうやって並べてみたら、ほぼ我らの爺さん婆さんからの引継ぎであった。
子供が小さいとき、ほぼなんにも行事はしてやらなかったなぁ。
返信削除なぜ、今、私は一人でやってるのか。(^^;)
夕焼け写真、いいですね!
名前書くの忘れてました。
返信削除レビさんは、現在「節季」ごとに料理を作ったりお供えをしたり、
削除よく面倒がらずに続けておられます。
そういう人がいないと、こういうものはすぐに消えてしまうのでしょうね。