お盆の賑やかさも一段落、送り火の日。
家々の角に松明の小さな火を灯す。ゆらゆらと火が揺れて、暑い夏の日が暮れようとして
いる。裏山で蜩が鳴いて、山肌が少しづつ薄闇に包まれてゆく。送り火もいつの間にか薄い
ベールに囲まれ、辺りに夜の闇が迫ってきた。また来年・・・か?
お盆の終わりは夏の終わりを告げる、帰省者もそれぞれ都会に戻ってゆき、賑やかだった
まわりがやけに静かなことに気づく。空を見上げれば筋雲がたなびき、朝晩に涼しさを覚え
て、苦しいほど暑かったが、夏の華やぎもいつの間にか影を潜めた。
さて、今年は夏を思う存分満喫しただろうか? どうも鬼の暑さにビビってしまって、いじ
けていたような気がする。NHKが、表に出るな、水分取れ、クーラーかけろ、と騒ぎ立てる
ものだから、ひとたび表に出た日にゃあ、焼き殺さるように考えた。
これに恐れをなして、あまり表に出なかったし、暑さに身をさらすというほどのことさえ
なかった。で、今思い返してみれば、クーラーの中にちんまり籠ったきり、だったような記
憶しか残っていない。これでは夏を満喫どころの騒ぎではない。ただいじけていただけ。
やっぱりこれではイカンのじゃないのだろうか。暑いけれど、夏にやってみたいことがゴ
マンとあるのに、脅されて恐れをなし、薄暗い部屋に籠りっぱなし、というのは如何にも情
けない。暑さの中で汗をだらだら流しながら、両手を広げ飛び出すべきではないか。
なにしろもう後がないのだ。やりたいことは、夏だろうが地獄の暑さだろうが、何だろうが
やってみなければならない。やってみて、ぶっ倒れて後悔するか、やらずにいじけたまま後悔
するか、どっちがいいのか? 来年こそNHKの言うことなんか聞かんゾ。
老後の夏はいじけっぱなし、では情けない。
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